【楽園のカンヴァス】「夢」を巡る美術ミステリーの傑作

こんにちは、つなです。

絵画とかの美術関連って、なんか敷居高い感じしますよね。
美術館とかも、何が楽しく行くんだろうとずっと思ってました。
余談ですが、僕は中学3年生の時に美術の成績を2にされて以降、美術が嫌いになりました(笑)

しかし、大学4年のときに読んだある本がきっかけで、僕は美術にハマりました。
その本を読んだときがちょうど卒業旅行シーズンで、当初はスペインに行く予定でしたが、ルーブルやオルセー美術館への憧れが止められず、無理やりフランスに変更しました(笑)

美術が嫌いだった僕を、美術館目的でフランスまで行きたいと思わせた「楽園のカンヴァス」という本を、今回ご紹介します

あらすじ

主人公であるMOMA(ニューヨーク近代美術館)のキュレーターのティム・ブラウンのもとに、伝説のコレクターであるバイラーからの招待状が届いたことから、物語が始まります。
バイラーの大邸宅があるスイスを訪れると、そこにはもう一人の招待者、美術研究家の早川織絵の姿があります。
そこでバイラーから告げられたのは、アンリ・ルソーの名作「夢」とそっくりな絵画「夢を見た」の真贋判定を行って欲しいというものでした。
アンリ・ルソー 「夢」
真贋判定を行うにあたり、二人には全7章の古書が渡され、1日1章ずつ読み、7日後に「夢を見た」の真贋判定を行うこととなります。
果たして「夢を見た」はアンリ・ルソーが描いたものなのか。

「楽園のカンヴァス」の魅力

美術の知識が全く無くても楽しめる作品となってます。
私はこの本を読むまで、アンリ・ルソーという名前を聞いたことも無かったですが、この本を読み終えた時には、アンリ・ルソーのファンになってました(笑)
あくまで史実に基づいたフィクション作品なのですが、アンリ・ルソーが「夢」を描くまでの苦悩や思いを、感じることができます。
また、小説としても非常に完成度が高く、作中に散りばめられた点が、最後に線で結ばれる、とても綺麗な小説です。

「楽園のカンヴァス」の影響

絵に「奥行き」を感じるようになります。
この本を読むまでは、絵画を見ても綺麗だな、とか上手いなといった「表面」的な感覚しかありませんでした。
しかし、読了後は、絵の裏側にあるストーリーや作者の思いといった、絵の奥にあるものを感じるようになりました。
それは間違いなく、「楽園のカンヴァス」の影響だと思います。

まとめ

「楽園のカンヴァス」を紹介してみました。
作者の原田マハさんは、これ以外にも美術系の小説を執筆しているので、今後もどんどん紹介していきたいと思います。
みなさんも是非、この本を手にとってみてください。

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